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お手持ちの不動産の立地は大丈夫ですか?都市のスポンジ化を引き起こす要因と有効活用とは

今回は都市のスポンジ化について解説します。

スポンジ化というのは都市のいたるところに低未利用地と言われる
空き地や空き家などが点在している状況を
スポンジの様に穴が開いた状態にたとえて
そう呼ばれております。

日本では昭和45年~50年ごろに第二次ベビーブームと呼ばれる
人口の増加が起きました。
大阪では下図の様に大阪市においては人口増加がほぼ横ばいになっていますが
大阪府で見ると昭和55頃まで急激な増加があります。


この図から分かるように人口増加による
居住場所の確保の為、周辺に住む場所が広がって行きました。

そして2004年12月にピークを迎え総人口は
1億2784万人になりましたが
2018年には総人口は1億2520万と
264万人減少しており
2030年には1億1522万人と
998万人減少し高齢化率は31.8%になると言われております。

この人口の減少にともない
空き地(個人所有の宅地)は2003年~2013年までの間に約681k㎡から981k㎡の約44%増
空き家は2003年~2013年までの間に約212万戸→約318万戸の約50%増
また大阪府においては、平成25年の空き家は67.9万戸で空き家率は14.8%
となっております。

この様に急激な人口の増加により居住区の拡大したのち
急激な人口の減少にともない空き家、空き地が点在することとなりました。

このスポンジ化は必要な生活サービス施設が失われるなど生活利便性の低下や
管理が行われない為、景観の悪化や空き家を利用した犯罪による治安の悪化により
その地域の価値の低下につながることとなります。

下記の記事では空き家問題についてのコラムです。
空き家問題の原因と対策が掲載されていますて。ぜひご覧ください。
>>空き家問題についてのコラムはこちらをクリック

この対策として
都市機能や居住を誘導すべき区域を中心に
低未利用土地権利設定等促進計画や
立地誘導促進施設協定(コモンズ協定)
を使い低未利用地を有効活用する施策が作られることになりました。

低未利用土地権利設定等促進計画は
低未利用地の地権者などと利用希望者とを行政がサポートし
土地の利用権の交換をしてお互い有効活用できるように権利設定等行っていく
計画になります。
例えば、とある温泉街ではバスターミナルが
拠点になっている場所ですが、
近くには土砂災害警戒区域があり、
区域内に現在も居住されている方がおり
区域外には空き家がある状態となっております。

対策として地方公共団体が区域外の土地を購入し建物などを除却したうえで
市が所有し、区域内に居住されている方と市が土地の利用権を交換して、
住宅を移転することなどが可能になります。

この事により区域外の土地所有者は不要な土地の売却ができ
区域内の土地所有者は、安全な場所への移住が可能となります。

もう一つの立地誘導促進施設協定(通称 コモンズ協定)とは
複数の土地所有者が交流広場など施設の種類・設備・整備や管理方法を決定し
市町村長に認可申請し認可を受けることにより行えます。
協定範囲内の空き家等を除却し広場や施設の建設ができ、
協定締結者からの申請があれば市町村長は協定範囲外の地権者に参加を働きかけるような
仕組みもあるため協定範囲の拡大もしやすくなっております。

この低未利用土地権利設定等促進計画と立地誘導促進施設協定を
使用すれば点在する空き家などを活用し一団の土地に集約し
広場や公共施設の建設ができ、空き家の減少による
景観保全や治安が良くなり観光アピールへの
材料になると思います。


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