レバレッジ効果~「借入れをしたほうがトク」と聞いたのですが本当ですか?~
レバレッジという言葉はよく「てこの原理」に例えて説明されます。てこを用いると、小さい力で自力では動かせないような大きいもの、重いものを動かすことができますよね。
投資の世界でレバレッジというと、借入れをして投資不動産を取得した場合、自己資金に対する利回りが向上する効果があります。
同じ投資用不動産場合でも、全額を自己資金で購入する場合と、自己資金と銀行からの借入れを併用して購入する場合では、実質利回りに差が出てくるのです。
1.返済負担と利回りの関係
まず、以下のAさんとBさんの場合を比較してみましょう。
そこから毎年、1000万円の家賃収入があるとします(表面利回り10.0%)。
●諸経費は200万円とします。
●この場合、毎年800万円の「手残り」(税引前)があります。
●したがって、「実質利回り」は8.0%です。
同じく、そこから毎年、1000万円の家賃収入があるとします(表面利回り10.0%)。
●諸経費は、これも同じく200万円とします。
●銀行への返済は、利息と元本合わせて、毎年600万円と仮定します。
●Bさんの手残りは 収入 1000万円-諸経費 200万円-返済 600万円=200万円となります。
●物件価格を基準とした利回りは 200万円÷1億万円=2.0%となります。
これを見る限り、借入れによる「マイナスの影響」はかなり大きいように思えます。
2.自己資金に対する利回りは借入れをしたほうが高い
しかし、視点を変えて考えてみましょう。借り入れた9000万円は、空室が生じない限り、家賃収入の中から返済できます。したがって、「投資効率」を考える際には、検討の外においてもいいものです。
こうして考えると、Bさんは「自己資金1000万円を投じて、毎年200万円の手残りを得ている」ことになります。利回りは200万円÷1000万円=20%です。こんな高効率な投資はほとんどないでしょう。
全額自己資金でまかなったAさんは8.0%の利回りですから、双方、自己資金ベースで比較すると2.5倍の差が出ています。
このようなことが起こるのは、物件の利回りが、返済よりも大きいからです。これならば、借入が確実に返済できるので、自己資金を少なくしたほうが効率はよくなります。極端な話、1億円の資金を持っているAさんは、1棟だけ買うよりも「Bさんと同じ条件で11棟買う」ほうがいいわけです。
このように、借入れによって投資効率が上がる効果を「レバレッジ効果」と言います。
「レバレッジ」とは「てこ」のことです。小さい力で大きなエネルギーを出す「てこの原理」のように、少ない自己資金で大きな効果を挙げられるわけです。
自己資金をある程度保有されている方でも、その全部または大部分を投資用不動産の購入に割くよりも、金融機関からの借入れができるならば、それを併用した方が「レバレッジ効果」を利かすことができます。
その結果、残った自己資金は、他の投資不動産の購入に分散しつつ、同じように借入金を駆使していけば、複数物件でレバレッジ効果を利かすこともできます。
しかしながら、レバレッジ効果を狙うことばかりに傾倒するのもよくない場合があります。
一つの投資用不動産に、うまく融資が伸びて、自己資金の投入を減らした場合、購入後の返済が多額になって、数年後にはキャッシュフローが回らずに赤字経営になる場合もあります。
レバレッジ効果を効かせた投資運用をしたいが、本当に大丈夫なのかを、信頼のおける不動産業者などにフォローしてもらうことが賢明でしょう。
その際は、融資相談へのバックアップなど購入前のフォロー、また、賃料設定、募集管理、家賃等の集金管理、建物管理など購入後のフォローもしてくれる会社選びをしていくことをお勧めいたします。
TAKUTO INVESTMENTではオーナー様皆様のお考えの投資プランに合わせて無理のない投資プランをご提案いたします。また、融資先のご紹介など投資前からのご相談だけではなく物件管理や大規模修繕のご計画などオーナー様の不安を解消できるようバックアップして参りますので、ぜひお気軽にお問合せください。