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アパート経営などの不動産投資の初期費用はいくらかかる?~4種類の税金についても解説~

アパート経営などの不動産投資の初期費用はいくらかかる?~4種類の税金についても解説~

「不動産投資に興味があるけど、初期費用はいくら必要なの?」
「アパート経営を始めるには、どんな諸費用がかかるの?」

 不動産投資に興味があっても、なんとなく難しそうで一歩踏み出すには勇気がいりますよね。
 不動産投資にかかる初期費用は、物件の価格に比例しているため、物件価格が高いほど、初期費用も高くなります。
 今回は、不動産投資に必要な初期費用と4種類の税金についての解説です。
 この記事を読んで、不動産投資に関するお金の不安を解消してくださいね。

マンション・アパート経営などの不動産投資にかかる初期費用まとめ

 不動産投資に必要な初期費用をまとめると、以下の通りです。

不動産の購入で課税される税金
消費税
新築の建物や、売主が不動産会社の中古の建物に課税されます。土地は非課税です。
印紙税
土地・建物の契約書、ローン借入時の契約書にかかる税金。
不動産取得税
土地・建物など不動産を取得した時にかかる税金です。
登録免許税
建物・土地の登記、ローンの抵当権設定登記にかかる税金。
ローン関連の初期費用
仲介手数料
仲介会社に支払う成功報酬です。不動産会社が売主の場合は不要。
不動産価格が400万円以上の場合、不動産価格×3%+6万円(別途消費税)が上限になります。
例:
8,000万円の中古アパートを購入した場合仲介手数料246万円(別途消費税)
=8,000万円×3%+6万円
団体信用生命保険料
契約者が万が一病気・死亡した場合、ローンの残債を保障する保険です。通常、保険料は金融機関が負担しますが、金利を上乗せすることで、ガン・三大疾病など保証範囲を広げることも可能。
ローン関連の初期費用
ローン事務手数料
ローンの借り入れにかかる事務手数料。
定額型と定率型があります。
・定額型は借入額に関わらず手数料が一律
・定率型は借入額×2.2%などで計算される
※手数料額や利率は金融機関によって異なります。
例:
借入額3,000万円の場合ローン事務手数料66万円
=3,000万円×2.2%
その他の初期費用
司法書士手数料
登記手続きを司法書士に依頼した場合、司法書士への報酬が必要です。金額は司法書士によって異なります。
火災保険料・地震保険料
入居者の不注意で火災が起きた場合など、万が一のために必要。地震による火災は火災保険の対象外のため、地震保険とセットでの加入が必要です。
保険料は、保険会社や建物の構造などによって異なります。
固定資産税・都市計画税清算金
購入した年の1月1日時点で、登記上の所有者が売主の場合、固定資産税・都市計画税の納税通知は売り主へ届きます。
売り主から請求があった場合、引き渡し日を基準に日割り計算が必要。

 上記は、不動産投資に必要な基本的な初期費用です。
 上記の他にも、
 ・古家を解体する場合は解体費用
 ・土地から購入する場合は土地代 などが状況に応じて必要になります。

マンション・アパート経営などの不動産投資にかかる4つの税金を解説

 ここでは、不動産投資にかかる以下4つの税金についての解説です。

  • 消費税
  • 印紙税
  • 不動産取得税
  • 登録免許税

 
 それでは順番に解説します。

不動産購入にも消費税が必要?課税対象は?

 消費税は土地に対しては非課税ですが、
 ・新築住宅
 ・中古住宅(事業者が売り主の場合)に課税されます。

たとえば、不動産会社Aから7,000万円の中古アパートを購入した場合、消費税だけでも700万円必要です(消費税率10%の場合)。

印紙税とは?課税額や軽減措置について解説

 印紙税とは、不動産売買やローン借入時の契約書などにかかる税金です。
 印紙税額は、契約書の記載金額によって変わります。
 以下の表は、印紙税額をまとめたものです。

本則の印紙税額
軽減措置適用時の印紙税※
1,000万円超え5,000万円以下
2万円
1万円
5千万円超え1億円以下
6万円
3万円
1億円超え5億円以下
10万円
6万円
5億円超え10億円以下
20万円
16万円

引用:国税庁印紙税額の一覧表印紙税の軽減措置
※令和4年3月31日までに契約した土地・建物の売買契約書に、軽減措置が取られています。

たとえば、令和4年3月1日に5,500万円の中古マンションを購入し、3,000万円のローンを借入れた場合、以下の通り計5万円の印紙税が必要です。
 ・売買契約書に対して3万円
 ・ローン契約書に対して2万円

不動産取得税とは?課税額や軽減措置について解説

 不動産取得税とは、土地や建物を取得した人に対して、都道府県が課税する税金です。不動産の所有者が不動産登記をした数か月後に、納税通知書が届きます。
 納税は購入後ですが、購入した不動産によっては税額が大きくなるので、諸費用として計算しておくことをおすすめします。
 不動産取得税の税額の計算方法は、以下の通りです。

土地・建物の課税標準額×4%※

※令和3年3月31日までに土地や住宅を取得した場合、軽減税率が適用されるため税率3%です。また、取得した土地が宅地の場合、土地の課税標準額は1/2となります。

不動産取得税の軽減措置


 不動産取得税の負担軽減のため、要件を満たした建物や土地は軽減措置が取られます。※
※中古投資用物件は、不動産取得税の軽減措置が適用されません。
 軽減措置の解説を詳しくすると長くなるため、今回は新築建物の軽減措置についてのみの解説です。詳細は東京都庁の公式サイトなど、各自治体の公式サイトをご確認ください。

 新築建物の要件と、軽減措置が適用された場合の税額の計算方法は以下の通りです。

不動産取得税の軽減措置の適用要件(新築の建物)
 ・自己居住用、賃貸用問わず居住用である
 ・床面積が以下の(1)または(2)に該当する
 (1)40㎡以上240㎡以下の投資用アパート、マンション(戸建て以外)
 (2)50㎡以上240㎡以下の自己居住用住宅または投資用戸建て住宅(上記以外の住宅)


参照:東京都庁

 軽減措置が適用された場合の不動産取得税の計算方法(新築の建物)

(固定資産税評価額ー1,200万円)×税率

たとえば、賃貸用に5,000万円の新築一戸建てを購入した場合、不動産取得税は以下の通りです。

不動産取得税114万円=(5,000万円ー1,200万円)×3%

 上記の通り、不動産取得税は課税金額が数万円の印紙税と比べて、税額が大きくなります。
 土地を購入した場合は土地に対しても課税されるので、事前に概算の税額を計算しておくことをおすすめします。

登録免許税とは?課税額はいくら?

 登録免許税とは、アパート・マンションなどの建物や土地を購入した時に必要な、以下の①~③などに課税される税金です。

①所有権保存登記
②所有権移転登記
③ローンの抵当権設定登記


 ①は新築の建物を購入した時、②は土地や中古の建物を購入した時、③はローンを借り入れるときに必要になります。
 登録免許税の税額は、購入するアパートやマンションの価格によって変わります。
 以下は登録免許税の計算方法です。

土地・中古の建物:固定資産評価額×税率
新築の建物:法務局が定めた価額×税率
ローン:借入価格×税率

登録免許税の税率

税率(本則)
土地の所有権移転登記
2%※1
建物の所有権保存登記
0.4%※2
建物の所有権移転登記
2%※2
抵当権設定登記
0.4%※2

※1…令和3年3月31日までは軽減税率が適用するため、税率1.5%です。
※2…自己居住用の住宅の場合、軽減税率が適用。軽減税率や諸条件は国税庁の公式サイトをご確認ください。

 たとえば、家賃収入を得るための中古アパート(固定資産評価額9,000万円)を購入し、5,000万円のローンを借り入れた場合、200万円の登録免許税が必要です。
 登録免許税200万円の内訳は以下の通りになります。
 ・中古アパートの所有権移転登記180万円=9,000万円×2%
 ・ローンの抵当権設定登記20万円=5,000万円×0.4%

まとめ

 不動産投資の初期費用は、不動産価格に応じて金額が変わる性質です。そのため、ワンルームマンションなど、不動産価格が低いほど各種税金や手数料もお手頃価格になります。
 しかし、アパート経営やマンション経営などの一棟買いは初期費用がかかるものの、
 ・部屋数が多く、空室のリスクが下がる
 ・入居率によっては多くの収益を見込める などメリットがあります。
 不動産投資で大きな収益を目指す人は、アパート経営がおすすめです。
 初期費用だけにとらわれず、将来見込める収益を考慮して、どのような不動産投資があなたに合っているか考えてみてくださいね。


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