不動産投資ローンは固定・変動金利どちらが有利?融資条件の要素とは?(後編)

 不動産投資ローンを借り入れる際、固定金利・変動金利どちらを選択するかで返済の負担が変わります。返済の負担が軽くなればキャッシュフローがたまりやすくなり、安定した賃貸経営や事業拡大のための追加融資を受けられる可能性があるでしょう。そのため、それぞれの金利のメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、金利を選択することが大切です。
 また、融資条件は契約者の属性・担保となる不動産の価値・借入先の金融機関によって異なります。
 前編は固定金利・変動金利の特徴と、審査のポイントについて紹介しました。今回はそれぞれの金利タイプの特徴と、金利タイプを選ぶポイントについて紹介します。
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後編

【後編目次】
金利の基準になる長期金利・短期金利とは?
不動産投資ローンで固定金利を選択するメリットとデメリット
不動産投資ローンで変動金利を選択するメリットとデメリット
自分に合った金利の選び方
まとめ

金利の基準になる長期金利・短期金利とは?

 金利に適用される利率は、物価の変動や景気など市場の影響を受けて上下しますが、固定金利は長期金利、変動金利は短期金利が基準となっていると言われています。
 長期金利とは、金融機関が企業に対して、1年以上などの長期で融資する際に適用される金利です。長期金利の利率は10年物国債の利率が基準となっているため、固定金利の利率は、10年物国債の利率が大きく影響しています。
 短期金利とは、1年未満の短い期間に使用される金利です。短期金利の代表的なものは、日銀が一般的な金融機関に資金提供する際に提供される政策金利です。

不動産投資ローンで固定金利を選択するメリットとデメリット
不動産投資ローンで固定金利を選択するメリット

 不動産投資ローンで固定金利を選択するメリットは、以下2つす。
 ・返済計画の見通しを立てやすい
 ・金利上昇の影響を受けない
 固定金利は、融資実行のタイミングで総返済額が確定します。そのため、毎月の返済額を事前に確認できます。不動産投資の中でも、アパートやマンションの一棟物件を所有する場合、突発的な設備の不具合や大規模修繕など、想定外の費用がかかることもあるでしょう。必要な返済額が事前に確定していると、修繕も計画的に行えます。
 また、インフレで物価が上昇すると、金利も上昇する傾向にあります。金利が上昇しても返済額が変わらないことも、固定金利のメリットです。

不動産投資ローンで固定金利を選択するデメリット

 不動産投資ローンで固定金利を選択するデメリットは、以下3つです。
 ・変動金利よりも利率が高い
 ・金利が下がっても返済負担が変わらない
 ・繰り上げ返済時に違約金がかかる場合がある
 固定金利は、金利の変動リスクがない分、変動金利よりも基準の利率が高くなっています。そのため、低金利が続いている場合、変動金利よりも返済総額が大きくなります。
 借入期間中に金利が下がったとしても、借入時の高い金利が適用されることも、固定金利のデメリットです。
 また、所有している不動産を売却して繰り上げ返済を行う場合、違約金がかかることもあります。違約金がかかれば売却で得られる利益が減ってしまうため、固定金利のデメリットと言えるでしょう。

不動産投資ローンで変動金利を選択するメリットとデメリット
不動産投資ローンで変動金利を選択するメリット

 不動産投資ローンで変動金利を選択するメリットは、以下2つです。
 ・固定金利よりも低い利率で融資を受けられる
 ・繰り越し返済の違約金がない
 2016年1月に導入されたマイナス金利政策の影響で、不動産投資ローンは低金利が続いています。金利が上昇するリスクはありますが、低い金利で融資を受けられれば固定金利よりも返済総額が低くなります。
 また、変動金利では繰り越し返済時の違約金がかからないケースが一般的です。不動産売却を検討している人にとって、メリットと言えるでしょう。

不動産投資ローンで変動金利を選択するデメリット

 不動産投資ローンで変動金利を選択するデメリットは、以下の通りです。
 ・金利上昇のリスクがある
 ・ローンの返済計画を立てにくい
 変動金利は金利上昇のリスクがあるため、上昇後の利率によっては固定金利よりも総返済額が大きくなる可能性があるでしょう。また、金利が上昇して毎月の返済額の利息割合が増えることで、元本が減りにくくなる可能性もあります。
 融資実行時に総返済額が確定する固定金利に比べて、返済計画を立てにくいことも変動金利のデメリットです。金利上昇による返済負担増に備えてキャッシュフローをためておく必要があるため、優先順位を考えながら修繕計画を立てることが大切です。

ただし、金利上昇リスクは大きなデメリットではない

 変動金利は金利上昇のリスクがありますが、過度に不安視する必要はありません。理由は、変動金利には125%ルールと呼ばれるものがあるためです。
 変動金利の毎月の返済額が見直される場合、見直し前の125%以上にならないように定められています。
 例えば、見直し前の毎月返済額が5万円の場合、金利がどれだけ上昇しても、見直し後の5年間は毎月の返済額6万2,500円が限度になります。
 そのため、金利が上昇しても大幅な負担増加になる可能性が低いでしょう。また、金利が上昇すれば不動産の価値も高くなる可能性があるため、売却時に大きなデメリットになる可能性も低くなっています。
 このように、変動金利の金利上昇は大きなリスクにならないため、不動産投資では変動金利を選択する人がほとんどです

自分に合った金利の選び方

 固定金利・変動金利どちらの金利がベストな選択かは、個人の状況や借入時の市場などにより異なるため一概には言えません。しかし、投資の目的や将来の計画によって適正があります。
 新築から35年間保有するなど、長期保有を目的としている人には固定金利がおすすめです。固定金利は金利変動のリスクがないため、長期的な計画も立てやすく、安心して保有できるでしょう。
 5年後、10年後に物件の売却を検討している人には変動金利がおすすめです。先述の通り、変動金利の毎月の返済額の見直しは、5年ごとに行われるケースが一般的です。比較的短期間で不動産の売却を検討している人は、金利上昇のリスクを受けにくいでしょう。
 ただし、融資条件は契約者の属性、不動産の価値などによって異なるので、どちらの金利を選択するべきか迷う人は、不動産会社の営業担当に相談することをおすすめします。

まとめ

 不動産投資では、変動金利を選択されるケースが一般的です。しかし、固定金利・変動金利どちらがベストな選択かは、個別の事情によって異なります。
 良い条件で融資を受けるためには、今回解説した審査のポイントを確認した上で、不動産会社に相談しつつ検討することをおすすめします。


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