不動産投資ローンは固定・変動金利どちらが有利?融資条件の要素とは?(前編)

 不動産投資ローンを借り入れる際、固定金利・変動金利どちらを選択するかで返済の負担が変わります。返済の負担が軽くなればキャッシュフローがたまりやすくなり、安定した賃貸経営や事業拡大のための追加融資を受けられる可能性があるでしょう。そのため、それぞれの金利のメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、金利を選択することが大切です。
 また、融資条件は契約者の属性・担保となる不動産の価値・借入先の金融機関によって異なります。
 今回は、不動産投資ローンを好条件で借り入れるために知っておくべき金利の知識や、融資審査について解説します。したがって、一気に解説していくと混乱のもととなりますから、コラム記事を2回に分けて解説していきます。

【目次】

前編

1.不動産投資ローンの固定金利・変動金利の特徴
2.不動産投資ローンの融資条件に影響する要素とは

後編

1.金利の基準になる長期金利・短期金利とは?
2.不動産投資ローンで固定金利を選択するメリットとデメリット
3.不動産投資ローンで変動金利を選択するメリットとデメリット
4.自分に合った金利の選び方
5.まとめ
>>後編はこちらよりご覧いただけます

前編

【前編目次】
不動産投資ローンの固定金利・変動金利の特徴
不動産投資ローンの融資条件に影響する要素とは?

不動産投資ローンの固定金利・変動金利の特徴

 不動産投資ローンを借り入れる際、お金を借り入れた対価として利息が発生します。利息を計算する際に用いられる数字が、金利または利率です。金利には、大きく分けて固定金利と変動金利の2種類あります。さらに、固定金利には借り入れから完済まで金利が固定のタイプと、固定金利の期間を選択できるタイプがあります。
 まずは、それぞれの金利の特徴を解説していきましょう。

固定金利の特徴

 固定金利は、利息を計算する際の利率が、借入時から完済まで変動しないタイプの金利です。
 例えば、3,000万円を返済期間20年、固定金利年2%で借り入れた場合、ずっと2%で固定されます。
 固定金利には、固定金利の期間を選択できる「固定期間選択型」もあり、3年・5年など固定金利の期間を選択できるようになっています。指定した期間が経過した後は、固定金利または変動金利を選択できるケースが一般的です。

変動金利の特徴

 変動金利は、借入期間中も利率の見直しがあるタイプです。
 例えば、3,000万円を返済期間10年、変動金利年1%で借り入れたとします。半年後に利率が年1.5%に見直された場合、それ以降は元本に対して年1.5%で利息が計算されます。
 ただし、金利の見直しと同時に毎月の返済額が変動する訳ではありません。毎月の返済額は、元本と利息で構成されていますが、金利が上昇した場合、毎月の返済額はそのままで利息の返済割合が増える仕組みです。
 例えば、毎月10万円(内訳:元本8万円、利息2万円)を返済中に金利が上昇したとします。その場合、10万円の返済額は変わらずに、元本6万円、利息4万円など毎月の返済額の内訳が変動します。
 毎月の返済額の見直しは、5年ごとになるケースがほとんどです。そのため、5年以内に金利が変動しても、すぐに毎月の返済額に影響を受けないようになっています。

不動産投資ローンの融資条件に影響する要素とは?

 不動産投資ローンの融資条件は、同じ金融機関、同じ借入金額でも契約ごとに融資条件が異なります。融資条件に影響する要素は、以下の3つです。
 ・契約者の属性
 ・担保となる不動産の価値
 ・借入先の金融機関

契約者の属性

 不動産投資ローンでは、どのような人が契約者になるかで融資条件が変わります。金融機関の審査で、社会的信用や返済能力が高いと判断されれば金利が優遇される可能性があるでしょう。具体的には、以下のような項目を審査し、金融機関ごとに定められた基準で総合的に判断されます。
 ・年収の高さ
 ・勤務先
 ・勤続年数
 ・所有資産
 ・他社からの借り入れ状況
 融資は金融機関にとってリスクを伴いますが、契約者が利息と併せて完済してくれることで利益を得られます。そのため、契約者の返済能力が重要なポイントの一つです。

担保となる不動産の価値

 不動産投資ローンでは、返済の原資が賃貸収入になるため、担保となる不動産の収益性も大切な要素です。また、契約者が万が一返済できなくなった時、担保となっている不動産を売却することで残債を補填します。そのため、担保となる不動産の価値が高いほど、融資条件が良くなる可能性があるでしょう。
 不動産の審査では、以下の項目がポイントとなります。
 ・入居状況
 ・周辺環境、立地
 ・積算評価
 ・物件の賃料水準や売買価格は妥当か
 ・賃料下落、空室リスクを考慮した上で収益性に問題ないか…など
 上記の項目や現地調査などから、担保となる不動産の価値は融資条件に対して妥当かどうかを審査します。

借入先の金融機関

 不動産ローンを借り入れる金融機関がどこになるかも、融資条件に影響を与える要素の一つです。
 例えば、物件を紹介する不動産会社と提携先している金融機関から借り入れる場合、条件が優遇される可能性があるでしょう。
 また、提携先であれば不動産会社が融資に必要な手続きを代行してくれるケースも多いので、自身で金融機関と交渉するよりも手間を大幅に削減できます。

 今回は固定金利・変動金利の特徴と、審査のポイントについて紹介しました。下篇はそれぞれの金利タイプの特徴と、金利タイプを選ぶポイントについて紹介します。継続して目を通していただくことで、不動産ローンの金利の全体像がご理解いただけることと思いますので、よろしくお願いいたします。

後編はこちらになります>>不動産投資ローンは固定・変動金利どちらが有利?融資条件の要素とは?(後編)

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