不動産投資ローン事前審査では、何が必要? 審査項目や期間などをまとめて解説

 収益マンションなど購入時の、不動産投資ローンの借入れをするためには、事前審査と本審査の2回の審査を通過する必要があります。
 事前審査は仮審査と呼ばれることもありますが、どういったことが行われるかご存知でしょうか。
 今回は不動産投資ローンの事前審査について、審査項目や期間、必要書類などを解説します。

【目次】
 ①ローン事前審査とは?事前審査の審査項目を解説
 ②ローン事前審査にかかる期間
 ③ローンの事前審査に複数申し込んでも大丈夫なの?
 ④まとめ

①ローン事前審査とは?事前審査の審査項目を解説

 住宅ローンの事前審査とは、信用保証会社が本審査を行う前に、銀行などの金融機関が行う審査のことを指します。
 審査項目は金融機関によってさまざまですが、多くの金融機関で、融資を行う際に考慮される主な項目は、おおむね以下の内容となります。

1.完済時年齢と借入時年齢 「借入時の年齢が20歳以上65歳未満かつ完済時の年齢が80歳未満」を基準にすることが一般的です。
2.健康状態 ローンを借り入れる際の条件である、団体信用生命保険に加入できるかが審査の基準となります。
3.担保評価 購入する住宅、すなわち、ローンの担保となる不動産の評価のことです。担保評価額以上の借入れを申し込んだ場合、審査に通りにくくなる可能性があります。
4.勤続年数 勤続年数は、長いほど審査で有利になるとされています。
5.年収 後述する返済負担率とともに審査されます。年収により、借入可能額が変化します。民間金融機関における最低年収基準は、200万円~400万円程度です。
6.連帯保証 ローン借入れでは、基本的には連帯保証人は不要ですが、夫婦などで収入合算をする場合や、複数の債務者形式となる場合、自営業の場合などは連帯保証人が必要となることがあります。
7.金融機関の営業エリア 地方銀行や信用金庫などでローンを組むことを検討している場合、その金融機関の営業エリア内に居住しているか、勤務地がエリア内にあることが、審査の条件になるケースがあります。
8.返済負担率 収入に関する基準です。返済負担率とは、1年間におけるローン返済額を年収で割った数字を言い、返済負担率が低い方が金融機関での評価が高くなります。一般的に、25~35%以内を基準とすることが多いようです。

例:年間のローン返済額:240万円、年収:800万円
返済負担率は240万円÷800万円=0.3=30%となります

9.融資率 融資率とは、購入予定の物件価格に対する借入金の割合のことを指します。融資率が少ないほど審査では有利になると言われており、融資率80%未満が目安です。

例:購入予定の物件価格:8,000万円、借入金:5,600万円
融資率は5,600万円÷8,000万円=0.7=70%となります

10. 雇用形態 雇用形態については、派遣社員や契約社員の場合、融資してもらえないことが多いようです。
11. 他の債務の状況と返済履歴 自動車ローンやカードローンなど他の借入金がある場合、審査で評価が下がる可能性があります。また、これらの借入金の返済が滞ったことがあったり、クレジットカードや公共料金支払いの未払いや遅延があったりした場合にも、審査で不利になるため注意しましょう。
12. 国籍 「日本国籍を持っていること」あるいは「日本の永住権を持っていること」が、ローン借入者の条件となっていることが一般的です。
②ローン事前審査にかかる期間

 事前審査にかかる期間は、1週間~2週間程度です。
 ただし、金融機関が審査をする中で、引っかかる個所があった場合は、審査が長引くこともあります。
 またその際、国民健康保険の支払い証明書や預金通帳残高など、追加で書類の提出を求められることもあります。
 【住宅ローン事前審査の必要書類】
 金融機関で事前審査の申し込みをする場合、以下の書類が必要です。なお、インターネットで事前審査を行う場合は、本審査で提出することになります。

1.ローン事前審査申込書 金融機関ごとに定められた書式に記入します。
2.本人確認書類 運転免許証やパスポートなどの写しが必要になります。
3.収入を証明する書類 給与所得者の場合、源泉徴収票 3期分
個人事業主の場合、確定申告書 3期分
が必要です。
4.償還予定表、残高証明書(他の借入がある場合) 他のローンなどの返済スケジュールが書かれた償還予定表と、借金の残高が明記されている残高証明書の提出が必要になります。
5.購入を予定している物件の情報 担保物件の情報がわかる土地・建物謄本などを用意します。

 事前審査が通って本審査へ進むと、より細かい公的証明書(例えば住民票や印鑑証明書、課税・納税証明書など)が必要となりますが、事前審査においては上記の書類を提出すればひとまずは大丈夫です。
 上記の書類を準備について、中には仕事が忙しくてなかなか準備できないという方もいらっしゃいます。
 ただ、お金を貸す金融機関側の視点で見ると、「自身の属性を証明するための書類が準備できない人に融資は出せない」という考えも頷けます。
 金融機関も商売ですから、返済能力に少しでも疑義がある人には融資を出しません。
 ですから、大事なことは不動産投資を前向きに検討していこうとする段階で、将来的に金融機関から求められることを見越して、予め必要書類を揃えていくことだと思います。
 こうした書類の準備は一見地味なので、後回しにしてしまったり、「物件が決まってからでも大丈夫」と思ったりしがちですが、購入を決めた物件は、融資審査に手間取っている間に他の人に売れてしまう可能性だって十分にあります。
 そうした事態をなるべく避け、スムーズな融資→決済を行うためにも、しっかりと必要書類を整え、早めに事前審査を行うようにしましょう。

③ローンの事前審査に複数申し込んでも大丈夫なの?

 ローンの事前審査は、あまり複数申し込むのはおすすめしません。
 たとえば、●●銀行のローン審査に出したという履歴は、××銀行の審査で参照されます。
 その際、××銀行では、「●●銀行の審査に落ちたから、うちの銀行の審査に申し込んだのだろう」とみなされ、審査で不利になることがあります。
 事前審査を複数申し込む際には、多くても3行程度にとどめるのがよいでしょう。

④まとめ

 本記事では、不動産取引のフローにおけるローン事前審査の審査項目や審査機関、必要書類について一とおり解説しました。
 再度念を押して伝えたいのは、「事前審査を行ったから買わなくてはいけない」ということでは決してないため、「自身がどれだけの融資を引っぱれるのかを確かめる」という積極的な姿勢が、スムーズな取引を可能にし、不動産投資を成功に導くということです。

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