不動産取得税の計算方法は?(その1〜共通事項と土地の不動産取得税)

 不動産を所有するとさまざまな税金がかかってきます。
 購入時に必要となる登記の場面では、登録免許税がかかってきますし、保有後は、普段の生活に馴染みのある固定資産税などはもちろん、不動産取得税の支払いも必要となります。そこで本記事では、保有後、忘れた頃にやってくる不動産取得税の計算方法や軽減措置について徹底解説していきます。

 この不動産取得税は、軽減措置の特例があって、税額計算が複雑です。土地・建物でも違いますし、建物が新築・中古でも違います。したがって、一気に解説していくと混乱のもととなりますから、コラム記事を3回に分けて解説していきます。

 どうしても複雑な解説内容にはなってしまいますが、できるだけ丁寧な解説を心がけますので、不動産を取得される前に、ぜひご参照ください。

【コラム目次】

第1回

  1. 不動産取得税の共通事項
  2. 土地の不動産取得税(建物が新築でも,中古でも,同じ計算方法)
  3. Case Study

第2回

  1. 中古建物の不動産取得税
  2. Case Study

第3回

  1. 新築建物の不動産取得税
  2. Case Study
第1回目 共通事項と土地の不動産取得税
【共通事項】
  1. 課税対象価格

  2.  不動産取得税の課税対象は実際の取引価格ではありません。総務大臣が定めた固定資産評価基準によって原則として固定資産課税台帳に登録されている価格が課税対象となります。(いわゆる固定資産税評価額です。)

  3. 課税の時期

  4.  不動産取得税は不動産の所有権移転登記をしてから、おおむね4~6カ月後に納税通知書が届き、その時に一回だけ納税します。(法務局から、都道府県税事務所に権利移転があった旨の情報提供がされます。)
     なお、住宅を新築した場合などは、固定資産税の価格決定手続きが必要となりますので、さらに時間がかかります。

  5. 標準税率

  6.  土地も建物(新築・中古)も、原則として、「不動産の固定資産税評価額×4%」が、不動産取得税の税率です。

【土地の不動産取得税】

土地に関する不動産取得税の計算方法と軽減措置は、以下のとおりです。

  1. 軽減措置として、標準税率4%が3%に。

  2. 不動産の取得日
    軽減措置の対象=土地
    平成20年4月1日から令和3年3月31日まで
    3.0%
  3. 軽減措置として、固定資産税台帳に登録されている価格が1/2に。

  4. 不動産の取得日
    軽減措置の対象=土地
    令和3年3月31日まで
    固定資産税評価額×1/2

    ※田畑・山林など、建築物が存しない更地の場合、軽減措置はここまでです。

  5. 取得した土地に、一定の要件を満たす新築建物を建てるか中古建物がある場合は、3つ目の軽減措置として、以下の控除額あり。

  6. 不動産の取得日
    軽減措置の対象=土地
    平成20年4月1日から令和3年3月31日まで
    a.45,000円
    もしくは
    b.土地1㎡あたりの価格×1/2×住宅の床面積(200㎡が上限)×2×3%のどちらか高い方の金額

「一定の要件を満たす」の内容については、以下のとおりとなります。

【新築建物の要件】
 ◆用途・・・自己の居住用その他住宅全般(マイホーム・セカンドハウス・賃貸マンションなど)
       ※この場合の「セカンドハウス」については、「別荘」は不可
 ◆床面積・・・戸建ての場合は、50㎡以上240㎡以下
        ※戸建て以外の貸家住宅(賃貸マンションや長屋)は、
         1室(1戸)ごとの床面積が40㎡以上240㎡以下

【中古建物の要件】
 ◆用途・・・自己の居住用(マイホーム・セカンドハウスなど)に限る
       ※この場合の「セカンドハウス」については、「別荘」は不可
       ※新築建物の場合と違って、中古の賃貸用マンションが、
        取得した土地の上にある場合は、軽減措置なし
 ◆床面積・・・50㎡以上240㎡以下
 ◆建築年・・・昭和57年1月1日以後に新築された中古建物が対象

【Case Study】

 令和2年2月に、以下の条件となる、「中古の賃貸用1棟マンション」を取得した場合の土地の不動産取得税はいくらになりますか?

 ◆建築年月日・・・平成8年4月1日 新築
 ◆床面積・・・40㎡の部屋が4室
 ◆土地面積・・・100㎡
 ◆土地評価額・・・3,000万円

◆税率4% → 3%

◆固定資産税評価額×1/2

      ↓      

固定資産税評価額×1/2×3%

 そして、用途が「中古の賃貸用マンション」なので、前述した3つ目の軽減措置である「控除額」の適用はありません。したがって、このケーススタディでの土地の不動産取得税は、

3,000万円(固定資産税評価額)×1/2×3%=45万円

となります。


※ここまでたくさん読んでいただきましたが、是非これだけは覚えていただきたい。

不動産投資の王道である「中古の一棟賃貸用マンション」を購入した場合の土地の不動産取得税は、

固定資産税評価額×1/2×3%

で求められるとご整理ください。



※ご興味があれば、以下の内容もご整理ください。

仮に、このケーススタディが、居住用の一戸建てであった場合は、3つ目の軽減措置である「控除額」の適用がありますので、結論として、土地の不動産取得税は0(ゼロ)になります。

3つ目の軽減措置
b.を求める
a.45,000円
もしくは
b.土地1㎡あたりの価格×1/2×住宅の床面積(200㎡が上限)×2×3%のどちらか高い方の金額
3,000万円÷100㎡×160㎡×2×3%=288万円

Bの方が高い方の金額になり、この288万円を45万円から控除できるからです。

 土地の不動産取得税に関する説明は以上となりますが、もう一度申し上げますと、「中古の一棟賃貸用マンション」を購入した場合の土地の不動産取得税は、

固定資産税評価額×1/2×3%

で求められるとご整理ください。

 次回のコラムでは、「中古建物の不動産取得税とそのケーススタディ」を配信いたします。継続して目を通していただくことで、不動産取得税の全体像がご理解いただけることと思いますので、よろしくお願いいたします。

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